この文書はサイト作りハウツー文章ではなく、いわば航海士がつける航海日誌であり、飛行機のブラックボックスです。
あとイラストなどのクリエイタ的コンテンツを載せるサイトを題材にしています。このサイトみたいな。(簡略化のためイラストのみを例にあげますが小説や素材配布などでも一緒です)
##あらまし およそ開設当初から、WordpressやTumblrといったブログエンジンに頼らない「手打ち」サイトをやっている……
しかし手打ちは作品の更新ひとつするのにただ絵や文章のアップだけにとどまらない。
サムネイル用画像の追加、展示用HTMLの書き換え、お知らせ欄への書き足しなど、複数のファイルやページを立て続けに更新しなければならない。 Pixivのように「画像を選び、フォームに言葉を入れて、ボタンを押す」だけで、そのイラスト専用のページを作り、自分の作品一覧にそれを追加し、トップの新着一覧やタグ検索結果などに掲載してくれる…という、導火線をつけて打ち上げればあちこちへ広がるような花火のような動作はまったくしない。自分が空を飛んでロケット花火を四方八方に打ち出すような作業の連続だ。
その手間は少しずつ「めんどくささ」として文字通りの重荷となり、たとえ新しい何かを作ったとしても、つい更新の簡単なSNSへの更新ばかりになってしまう―― かといってSNSはインターフェイスの激変、勝手なセンシティブ判定、AI利用疑惑、人気度の可視化、作品ページに他の人の作品(しかも似たような絵柄でまぎらわしい)がサジェスト掲載されるなど、見る側になっても描く側になっても余計なものが多くなりすぎた。
今後ともこういう方向で変わっていくのだろうなと思ったので、SNSに戻るという選択肢はどんどん消えていった。
さいわい自分はコンピュータを扱う際に自動化スクリプト(バッチ処理ともいう)をいくらか書いてきたので、これをサイトに応用できるんじゃね?となった。

一応のところこういったサイトエンジンを自作して運用・配布する人々は他にもいる。
ただ自分の場合はブログではなくイラストSNSっぽい挙動を色々考えていたので、大まかな仕組みは一緒だと思うけれど、特にデザイン的なところは違ってくるんじゃないかと思う。

開発

HTMLなども含めコーディングをするときに「こんなに雑多に大量な英単語らしきものがあるのにそれをいちいち覚えているのか」と自分でもたまに疑問になるが、大半は有能なテキストエディタが一度打った単語を記憶してサジェストしたり、コマンドとして予約されている単語(forとか)に色をつけてくれるから容易に扱えているあって、ゼロから紙に書けとなると多分書けない。
つまり、「メモ帳」みたいなエディタでサイトを作っていくのは無理なのだ。よく手打ちサイトは「メモ帳でもできる!」という手軽さの売り文句があるが、なんというか……「ジョギングは裸足でもできます」と言っているようなものだ。 そういうわけなので、上述したとおりサジェストやハイライト機能をもったエディタを何かしら一つは扱えたほうがいい。 ローカルで作っている場合は画像の参照元がHDDやSSDからの読み込みとなるため、画像の読み込み速度を見落としがちになる。
「ページ読み込み後」に処理をするJSなんかを書くとイラスト一覧の読み込みが終わるまでメニューがタップできなかったり、追加機能が動作しなくなる。

運用

コンテンツが増えて膨張することを前提にする

環境依存にしない

サイト移転やドメイン取得などでURLが変わることがあるので、画像やサイト内の別ページへのリンクは相対リンクにする(http〜で始めない)